季節の変わり目とギックリ腰
ギックリ腰はとても不快な辛い症状で、特に寒暖差の激しい季節の変わり目に増えることがあります。
ギックリ腰の基本的な説明をしていきます。
ギックリ腰とは何ですか?
ギックリ腰は、急に腰臀部(お尻)辺りで激しい痛みを引き起こす状態です。
一般的に、患者さんは腰やお尻近くに激しい痛みを感じ、体を正しく動かすことが難しくなります。
腰の骨や筋肉が突然、動かなくなり固まってしまう感じです。
体がくの字になり歩くことが難しいこともあり、ひどい場合は寝ることもできず、寝返り動作がとても辛いです。
この状態は通常、腰臀部の筋肉や腰椎周りの組織(靭帯、関節包)に問題が生じたときに発生します。
ギックリ腰の原因は急激な動きや無理な姿勢が関係していることが多いですが、患者さんの中には「何もしていないのに…」と原因が不明な方も多数存在します。
重い荷物を持ち上げての負傷ばかりではありません。些細な動作で受傷することもあります。
季節の変わり目との関係は?
季節の変わり目にギックリ腰が増える理由にはいくつかあります。
- 気温や湿度の変化により、筋肉や関節に影響を受けることがあります。筋肉や関節の伸び縮み、曲げ伸ばしの動きです。寒暖の差が激しい季節は、気温・湿度の変化に伴って身体の動きが制限されます。更に寒くなると体を動かすことが少なくなります。その結果、体の柔軟性がなくなり、筋肉や靭帯が硬直し、収縮したまま固まることがあります。
- そして季節の変わり目には日常生活の活動量が関係していきます。どうしても寒くなると春や夏に比べ体を動かさなくなり、運動不足になりがちです。自分では無理ではないと思っても体がガチガチで固まり、動かそうとしてギックリ腰になる人も多いです。これは運動不足から急に活動量が増えることでギックリ腰を引き起こす要因となります。
- また寒い季節になると厚着をすることが一般的ですが、これにより身体の動きが制限されます。特に腰回りの筋肉や関節に負担がかかりやすくなると考えます。重いコートやブーツなどを着用することで、体を固め関節の動きが制限されます。それにより身体のバランスが崩れ、転倒や怪我のリスクも高まります。注意が必要です。
ギックリ腰の症状は?
ギックリ腰の症状には
- 腰やお尻の激しい痛み。身体を動かすことが難しく、立ち上がる・座る・歩くなどの動作がとても痛く制限されます。
- 痛みが強く、安静にしていても改善しないことがあります。
- 症状がひどいと体が曲がり、腰が伸ばせない状態になります。
- 寝返り動作が痛く、寝られないことが多々あります。
ギックリ腰の対処法は?
安静がとても大事です。
痛みが強い場合、安静にして患部を休息させます。氷を患部に当てて冷やすことで痛みを軽減できます。
患者様の中には「ゆっくりお風呂に入って温めた」と言われ、次の日痛くて起き上がれない方が多数います。
当院では温めるのではなく、氷で冷やすことを推奨しています。
ギックリ腰を予防するためには常日頃の適度な運動、姿勢の改善、体調管理がとても重要です。
ギックリ腰の症状が重篤で持続する場合、医師の診断が必要になることがあります。高齢者の場合、圧迫骨折の疑いもあります。
当院の患者さんには、症状が出る前からの予防策を実践することをお勧めしております。
もしギックリ腰が何度も再発する場合や、安静にしていてもひどい痛みで我慢できない場合は治療をすることをお勧めします。
ギックリ腰になったら無理せず、ゆっくり治すことが大切です。
当院のバランス調整をお勧めしています。お気軽にお尋ねください。